両者のドリッパーに10gのコーヒー粉を入れて上から見てみると、形に大きな違いがありました。カリタ式だと図のように楕円形となり、縦方向に比べて横幅がとても狭くて窮屈になっています。それに対してコーノ式の場合はドリッパー自体が円すい形なので粉の量によって円形のサイズだけが変化します。
この粉の面の狭さが抽出時に心理的に働いてしまい、うまく入れられないことに繋がります。
カリタ式の粉の形に大きな違いがあり、それが”お湯の差し易さ”の面でも違いが大きく出ました。直感的にこれは”慣れ”の問題では無い!!と感じました。さてカリタ式は第一投目はどこにお湯を落とそうか?と躊躇してしまいます。
原因はドリッパーの底に見える粉の形の横幅が狭いことです。たとえが良くないかも知れませんが、2階の窓から地面に向かってテニスボールを落としたとき、”コーヒーカップ”と、”カレー用の大皿”があった場合、どちらが
狙いをつけ易いかという感覚に近いと思います。
第一投目を終了するとその後は円を描いてお湯を注ぎますが、カリタ式の幅の狭さによって細心の注意を払っていないとペーパーに直接をお湯をかけてしまいそうになります。コーノ式だと全体が円すいをしていますから円を描いての投入のし易さは一目瞭然となります。
この辺りがのコーノ式の使い易さの秘密と言え、初心者に優しく、プロにも愛される道具の一つとなっているのです。